Ropenの野球話

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【地区大会】(府/県)1位通過ってどれだけ有利?【北信越/東海/近畿編】

こんにちは。

今日は続編です。

ropen1205.hatenablog.com

※2010年~の数字です。

 

北信越】5県の1~3位校と開催県の4位校が出場(計16校)

県1位…13/50(26%)

県2位…7/50(14%) 21世紀枠(1校)

県3位…2/50(4%)

県4位…0/10(0%)

①優勝/準優勝でほぼ確定

②神宮枠でベスト4の2校の試合内容を比較し優る方が3枠目

③基本2枠+神宮枠+21世紀枠の最大4枠まで可能性あり

④補欠は基本ベスト4から

⑤1位通過は準々決勝まで他県の1位と組まれない

⑥4位は初戦1位確定/3位も初戦1位と当たる可能性が高い

⑦決勝が大差でもベスト4が逆転選出されることはほぼ無い

 

一般枠(2枠)と各県3校が地区大会に進出する事から東北地区とシステムは似ています。但し地域性の割に21世紀枠が不遇であったり神宮枠が導入されてから神宮大会優勝が無かったりと、出場回数は東北と大差がついてしまっています。記念大会時は3枠でベスト4の2校で試合内容が良い方が選ばれます。近年で最も枠揉めしたとするならば去年の北信越大会。

 

決勝…〇星稜(石川1位)19-1日本航空石川(石川2位)●

準決勝…〇星稜(石川1位)10-3佐久長聖(長野2位)●

準決勝…日本航空石川(石川2位)9-1北越(新潟1位)●

準々決勝…佐久長聖(長野2位)1-0金沢商(石川3位)●

準々決勝…〇星稜(石川1位)10-2敦賀(福井2位)●

準々決勝…〇北越(新潟1位)3-2上田西(長野1位)●

準々決勝…日本航空石川(石川2位)7-3敦賀気比(福井1位)●

 

優勝の星稜に決勝で大敗した日本航空石川を2枠目にするかどうかという点で、ベスト4の佐久長聖/北越も候補に入ってましたが両校とも準決勝コールド負けが響き落選。ならばとベスト8まで範囲を広げると、近年の実績が良い福井王者の敦賀気比がいましたが直接対決で負けたことが響き落選。同じ石川で県大会準決勝で星稜相手に●0-3の接戦を演じた金沢商は21世紀枠の可能性も含めて名があがりましたが、県順位とベスト8のハンデを覆せるほどの試合を見せられず落選。

 

以上のようにいくら決勝が大差で更に県順位が1位で無くとも、北信越の1勝の差がかなり大切になってくるという事がわかると思います。たらればなら日本航空石川と対戦の無かった佐久長聖が準決勝でもう少し点差を詰めていたら…というぐらいで、補欠からも漏れた北越のように1位通過であれば特に有利になるという事もありません。東北と違って21世紀枠にも神宮枠にも恵まれない北信越の2枠は「決勝に進出できるかどうか」がより重んじられ、県順位の影響をほぼ受けず1試合少ないなどのシード制も無い為、他地区と比較してかなり1位通過の恩恵が少ないと言えます。

 

【東海】4県の1~3位校が出場(計12校)

県1位…16/40(40%) 21世紀枠(1校)

県2位…4/40(10%)

県3位…5/40(13%) 21世紀枠(1校)

①優勝/準優勝でほぼ確定

②神宮枠でベスト4の2校の試合内容を比較し優る方が3枠目

③基本2枠+神宮枠+21世紀枠の最大4枠まで可能性あり

④補欠は基本ベスト4から

⑤1位通過は準決勝まで他県の1位と組まれない

⑥1位通過には必ずシードが付与され1試合少ない

 

1位通過の全4校にシードが付与され準決勝まで他県の1位校と当たらないという、明確かつ大きな恩恵があるのが東海大会の特徴でもあります。逆に2位校と3位校に差は無く、いかに1位通過することが大切かを上記の数字の差も含めて物語っています。東北/北信越同様にベスト4は基本的に神宮枠でしか選抜に選ばれることは無く、その時は準決勝のスコアが大切になってきます。去年の藤枝明誠(静岡1位)と加藤学園(静岡2位)は県大会決勝の直接対決が東海大会準決勝の2試合のスコア差によって立場が逆転する珍しいパターンでした(藤枝明誠はコールド負け/加藤学園は1点差)

 

【近畿】大阪/兵庫は常時3校で残りは毎年2校/3校入れ替わり(計16校)

府県1位…34/60(57%)

府県2位…17/60(28%) 21世紀枠(1校)

府県3位…10/40(25%)

①ベスト4でほぼ選抜確定

②神宮枠でベスト8の4校の内容を比較し3番目に良い校が基本7枠目

③7枠が限界であり神宮枠と21世紀枠の両取りは無い

④補欠は全校に可能性がある(試合内容次第)

⑤1位は初戦に他府県の1位と当たらない(準々決勝は当たる確率50%)

⑥2位/3位の初戦は完全ランダム(運が良ければ初戦が3位対決も)

⑦シードは無くても3校ルールがあり同府県から3校を選出できない

 

最初に紹介した北信越の1位校の選抜率が26%である事を加味すると、いかに近畿の上記の数字が飛びぬけたものであるかが分かるかと思います。3位校でさえ隔年(今年であれば京都/和歌山が3校で滋賀/奈良が2校)のため毎年4校しか近畿大会に進出できないにも関わらず、去年の天理(奈良3位)/一昨年の龍谷大平安(京都3位)と2年連続で優勝校が出ている事から、府県順位はほぼ当てにならないの近畿の実情です。

 

では府県大会1位は近畿大会でどのような恩恵があるのでしょうか。1つ目はベスト8だった時の選抜率がかなり高い事です。

 

2010年…京都成章/加古川

2011年…鳥羽/大阪桐蔭

2012年…大和広陵/履正社

2013年…智辯学園/福知山成美

2014年…近江/大阪桐蔭

2015年…智辯学園/市和歌山

2016年…智辯学園/高田商/報徳学園

2017年…智辯学園/彦根東

2018年…市和歌山/福知山成美

2019年…明石商/智辯和歌山

 

上記は近畿大会ベスト8の中で選抜入りした校(1位通過は赤字/2位通過は青字/3位通過はそのまま)ですが、5枠目/6枠目(2016年は神宮枠で7枠目)がベスト8にあてがわれる事は非常に近畿にとって大きな意味を持っています。例えば2011年の大阪桐蔭は翌年の選抜で優勝していますし、2015年の智辯学園も翌年の選抜で優勝しています。2010年代の選抜で近畿勢は5度の優勝を果たしましたが、その内の2度は近畿5枠目/6枠目から輩出されています。こういったデータからも近畿における府県1位通過の大切さがわかるかと思います。

 

そして⑦に記した近畿ならではのルール(3校ルール)は度々適用されているちょっと変わったルールです。以下に3校ルールの例を紹介します(2010年代は3度適用)

 

2012年…奈良県

奈良大付(奈良1位)→ベスト8(補欠2位)

※準々決勝は近江(滋賀1位)●1-2

※最終枠は鳥羽(京都1位)●4-8

智辯学園(奈良2位)→優勝(選抜)

天理(奈良3位)→準優勝(選抜)

 

2016年…大阪府

上宮太子(大阪1位)→ベスト8(補欠2位)

※準々決勝は神戸国際大附(兵庫1位)●3-11

※最終枠は高田商(奈良2位)●7-0

履正社(大阪2位)→優勝(選抜)

大阪桐蔭(大阪3位)→ベスト4(選抜)

 

2019年…奈良県

奈良大付(奈良2位)→ベスト8(補欠2位)

※準々決勝は天理(奈良3位)●0-14

※最終枠は智辯和歌山(和歌山1位)●13-17

智辯学園(奈良1位)→ベスト4(選抜)

天理(奈良3位)→優勝(選抜)

 

つまり、3校ルールとは「仮に3校が選抜可能性ラインにいたとしても地域性の偏りを防ぐために1番近畿大会における立場の弱い校を除外して選考する」というものです。例外として、2019年の奈良大附は仮に3校ルールが無くとも智辯和歌山との比較で落選するスコアなのであまり関係は無いです。しかし、2012年の奈良大附は県大会決勝で後の近畿王者となる智辯学園を破って優勝した上に準々決勝の敗戦(県1位相手に1点差)と、普通であれば5枠目/6枠目に入る事が確実であるにも関わらず選抜どころか補欠1位の枠にすら入れませんでした。

 

奈良大附同様に3校ルールに泣かされたのが2016年の上宮太子です。府大会決勝で後の近畿王者となる履正社を破り優勝しましたが準々決勝でコールド負け。通常は1位校でも準々決勝のコールド負けの減点は大きく、ベスト8の他校の試合内容次第では可能性もありましたが1点差負けの報徳学園(兵庫2位)/2点差負けの智辯学園(奈良1位)の2校の結果からも選抜は絶望的と言われていました。

 

しかし、神宮大会を経て状況が一変します。近畿代表の履正社が神宮優勝を果たし神宮枠(近畿7枠目)を得たのです。この神宮枠を巡って上宮太子も高田商も準々決勝コールド負けなのだから府県順位が上で何より履正社を破った上宮太子が序列で優るのが普通」という意見が大半でしたが、結果として高田商が7枠目を得ただけでなく上宮太子は補欠2位(補欠1位は初戦で高田商に負けた和歌山東)という、3校ルール無しには想像もつかない序列となってしまいました。

 

この3校ルールは賛否あるルールではあると思いますが、府県順位の優位性をそぎ落とす側面があるため例え1位通過でもルールに抵触するならば問答無用に落とされます。加えてシード制もありませんし、全国の地区と比較すると近畿はそこまで1位通過の恩恵は少ないのかもしれませんね。