Ropenの野球話

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【近畿大会】初戦敗退/コールド負けで選抜入りの経緯から得る知識【前編】

こんばんは。

昨日の記事の補足版になります。

ropen1205.hatenablog.com

近畿は選考のあれこれを知るには最適な地区といえます(枠の多さ/地域性重視などの点から)。そこで今日は近畿の選考の歴史を辿り、より深く選考について知っていきたいと思います。

 

※平成以降を対象

 

【7枠時代①】

・~1991年

・府県1位(2校)がシード

・大阪&兵庫は3校/残り2校で固定

 

・1989年…八幡商(初戦敗退)

①★尼崎北(兵庫3位)〇6-4(報)

②★報徳学園(兵庫2位)●4-6(尼)

③★近大附(大阪1位)●2-3(尼)

④★日高(和歌山1位)●3-6(報)

⑤★上宮(大阪2位)●6-8(尼)

⑥★京都西(京都1位)●2-6(近)

⑦★八幡商(滋賀1位)●2-3(尼)

①▲片桐(奈良1位)●4-16(報)

②▲高島(滋賀2位)●2-3(報)

ここに書かれてないベスト8の1校は東洋大姫路(兵庫1位)。決勝が兵庫対決だった事から「兵庫勢のレベルが高い」事は明白ではあるが、0勝(シード)&地域性により脱落。ベスト4の4校は順当/ベスト8から優勝校に善戦した上宮/地域性で京都西と6枠までは納得の決定。残るベスト8の片桐は地域性◎だが大敗/東洋大姫路は上記の理由もあり初戦敗退校も含めての選考となったが、同じく地域性◎で優勝校に1点差の八幡商に収まった。

 

・1991年…奈良(初戦敗退)

①★天理(奈良1位)〇3-1(神)

②★神戸弘陵(兵庫2位)●1-3(天)

③★大阪桐蔭(大阪1位)●0-1(天)

④★箕島(和歌山1位)●2-5(神)

⑤★三田学園(兵庫1位)●0-3(箕)

⑥★浪速(大阪3位)●0-4(天)

⑦★奈良(奈良2位)●1-4(天)

①▲鳥羽(京都1位)●0-2(神)

②▲市和歌山商(和歌山2位)●2-3(神)

2年前同様、ベスト8で兵庫3番手の報徳学園(兵庫3位)は地域性&県順位が決め手となり落選。ベスト4の4校は安泰/報徳学園との比較で上回った三田学園と、初戦敗退の近大附(大阪2位)との比較で上回った浪速がそれぞれ5枠&6枠。最終枠は地域性&県順位の鳥羽(シードのため0勝)と優勝校に善戦した奈良の争い。結果的に、公立進学校の特色も評価に加味された奈良が勝ち取った。今でいうところの21世紀枠に近い選考でもあった。

 

【7枠時代②】

・1992年~2001年

・現行のトーナメント(シード無し)

 

・1992年…東山(初戦敗退)

①★天理(奈良1位)〇8-6(上)

×上宮(大阪1位)●6-8(天)

②★村野工(兵庫1位)●1-7(天)

③★PL学園(大阪3位)●1-3(上)

④★南部(和歌山1位)●3-4(天)

⑤★日高(和歌山2位)●0-4(上)

⑥★神戸弘陵(兵庫2位)●1-3(PL)

⑦★東山(京都1位)●3-4(神)

①★育英(兵庫3位)●0-2(村)

②▲瀬田工(滋賀2位)●1-2(天)

ベスト4が順当…の前に上宮が辞退した為、3枠が確定。残り4枠となりベスト8から4枠が順当に…ともいかなかった。まず地域性◎/県順位で南部は文句無し。南部と同県の日高が5枠/神戸弘陵は育英との比較(兵庫2校目)で上回り6枠となった。この時点で育英が兵庫3校目となる為、地域性で落選。初戦敗退校の中から、京滋が0校&府順位の評価で東山が最終枠となった。落選した育英も神戸弘陵の選抜辞退により繰り上がり当選に。

 

・1993年…智辯学園(初戦敗退)

・1993年…川西明峰(初戦敗退)

・1993年…上宮(コールド負け)

①★東山(京都1位)〇5-3(南)

②★南部(和歌山1位)●3-5(東)

③★北嵯峨(京都2位)●4-9(南)

④★八幡商(滋賀1位)●1-8(東)

⑤★上宮(大阪1位)●4-11(東)

⑥★川西明峰(兵庫1位)●1-2(京)

⑦★智辯学園(奈良2位)●4-7(東)

①▲北陽(大阪3位)●2-6(南)

②▲明石(兵庫2位)●4-5(八)

ベスト8の残り2校は京都成章(京都3位)と市尼崎(兵庫3位)。前者は京都3校目の地域性で落選し、後者は同県の川西明峰との比較で八幡商にコールド負けが響き落選した。ベスト8から2校が落選した分、代わりに初戦敗退校から2校選出のサプライズ。川西明峰は先述した京都成章に敗れながらも兵庫1位が効き6枠。智辯学園は優勝校に3点差&地域性◎で最終枠となった。5枠の上宮はコールド負けも北陽との比較で優った。

 

1995年…市岡(コールド負け)

①★PL学園(大阪1位)〇9-1(神)

②★神港学園(兵庫1位)●1-9(PL)

③★育英(兵庫3位)●0-4(PL)

④★伊都(和歌山1位)●1-3(神)

⑤★郡山(奈良2位)●2-6(神)

⑥★報徳学園(兵庫2位)●4-6(PL)

⑦★市岡(大阪2位)●6-13(伊)

①▲智辯和歌山(和歌山2位)●2-5(育)

②▲浪速(大阪3位)●3-4(伊)

まず目に付くのは兵庫3校目の報徳学園が6枠である事。ここまでの選考で府県3校目は必ず落選していたが、実力重視ならPL学園に2点差と文句は無い。しかし急激な選考の路線の変化に疑問符も。5枠目は地域性◎の郡山となり、7枠は市岡と智辯和歌山の争いに。近畿大会の結果だけなら市岡が不利だが、府県レベルの差で実力は智辯和歌山より上と考え市岡が選ばれた。ただ「大阪の公立校」の要素抜きに選ばれたかは微妙。

 

2000年…智辯和歌山(初戦敗退)

①★育英(兵庫1位)〇3-2(鳥)

②★鳥羽(京都1位)●2-3(育)

③★上宮太子(大阪1位)●3-7(鳥)

④★東洋大姫路(兵庫3位)●0-1(育)

⑤★東海大仰星(大阪3位)●0-2(上)

⑥★智辯和歌山(和歌山1位)●1-3(東洋)

⑦★橿原(奈良2位)●2-6(鳥)

①▲高田商(奈良1位)●1-7(東洋)

②▲上宮(大阪2位)●2-11(育)

5枠目から揉めまくりの選考に。まずベスト8の大阪2校の比較で優った東海大仰星が5枠/上宮は府順位で優るもコールド負けが響き落選。残るベスト8は奈良2校で両校当選もあり得たが、大阪2校と同様にどちらかを落とす事に。その分の枠が初戦敗退校の中から地域性◎で高い実力を持つとされた智辯和歌山に回り6枠。7枠で奈良2校の比較で優った橿原が選ばれた。高田商は県大会で橿原を下すも落選したのは不憫な気も。