Ropenの野球話

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【選考】なぜ落選?を積み上げていくと確たる理由となる。

こんにちは。

昨日は記事を上げられず申し訳ないです。

 

今日は選考の色々な落選理由をまとめてみました。確かなものから、えっ?と思うものまで色々あるからこそ予想する楽しさがあります。選手/学校からするとなるべく分かりやすい当落理由であって欲しいと思うところですが…

 

・比較校が複数投手制

重要度★

選抜(選手権も同様)は後半になるにつれて1試合毎の感覚も短くなるため、昔のようにエース1枚で乗り切る事への世間の風向きは厳しい。球数制限も提唱される現代だけに1人の投手に依存していた高校よりかは、複数枚の投手を起用していた高校の方が好意的に見られやすいのは確かである。ただ、それが選考に絡んできても微々たるものでしかない。それも投手が複数枚いるというだけではダメで、柱となる投手がいるのが前提。

 

・大会での試合態度/学校評価

重要度★

最低限の節度を持った言動/プレーを心がけていれば、余程の事が無い限りこの点が考慮されて選考に響くことは無いし、学校評価も同様である。21世紀枠では最も重んじられる要素の一つではあるが、一般枠はあくまでも実力重視。もちろん部の不祥事となれば話は別で、真っ先に選考対象から外される覚悟も。そうで無くとも、試合中の言動/プレーが悪質と判断された場合には選考で切り捨てられる例もある。

 

・比較校に好野手の存在

重要度★

好投手と比べると好野手は軽視されがち。やはり試合の安定感が求められる選考で、強打をアピールしたくても失点が多いと特に目に付くのは後者の方である。なので大会である程度の失点に留めている事が前提として、プロ注目レベルの野手がいると「選抜の目玉として出したい」という思惑が働く事があるかもしれない。最も、高校野球において目玉となり得る選手は今も昔も「投手が中心」である。

 

・大会失点数/得点数(3/5/6枠)

重要度★

2枠の地区では基本的に決勝進出校が選出されるので、重要度は無いに等しい(4枠の地区もベスト4が基本なので同様)。しかし、関東/近畿/中国/四国では優先度は低いものの選考の材料になり得る。特に大会を通じて失点の多いチームを選考では避ける傾向にある為、投壊はなるべく防ぎたい。貧打は投壊と比べると不問となりやすい。いずれにしても投打でバランスの良いチームであることに越したことはない。

 

・シード校(関東/東海/四国)

重要度★

※四国は★★

※関東は★★★★★

2枠の東海は決勝進出2校の選出が基本な為、シード校への影響は無い。3枠の時もある四国は選考で県1位(シード)校の方が基本は有利だが、ノーシードで準決勝まで2勝が必要(四国は1勝が必要)な中国との比較になる為、相手も県1位だと不利になる事も。関東は大会開催県1位校に与えられるスーパーシードにより、初戦の時点でベスト8の選考圏内。しかし何点差だろうが0勝での選出は1例しかなく、増枠が無い限りは絶望的。

 

・比較校が公立/甲子園未出場

重要度★★

どうしても選考の決め手に欠ける時に考慮される要素の1つ。選抜は選手権と違い「学校を招待する」意味合いが強く、初顔や公立校(一部を除く)は選考で重んじられやすい傾向にある。しかし、その他の不利な要素をひっくり返すほどではない。21世紀枠でも同傾向の学校を招待できるため、無理に一般枠で選ぶ必要が無いからである。あくまでも、比較校と競っている時の要素の1つに過ぎない。

 

・比較校に好投手の存在

重要度★★

2年前の横浜がコールド負けした時に選考理由となり得た好投手の存在。プロ注目レベルの投手の登板で観客増/失点の少ない好試合が多くなるという「期待先行型」の評価を得て選出される事がたまにある。菊池がいた時の花巻東はベスト4/最速153kmの平生がいた時の宇治山田商は初戦敗退で逆転選出されており有名。ただ、好投手だけで選ばれるほどの選考はほぼ無く、決勝~準々決勝でコールド点差の試合が多いのが前提。

 

・同一県に決勝で大敗(2枠)

重要度★★★

今年の柴田が最たる例で、2枠の地区は決勝大敗で準優勝校が落選するケースががある。特に決勝が「同一県かそうでないか」の差は大きく、前者だと「地域性の観点」で準優勝校よりも他県ベスト4校が優先される事も。県1位であれば落選の心配は無いが、特に県大会と地区大会で同じ相手に2度の敗戦を喫した場合は評価の差し引きが大きい。ただし、比較校が準決勝で優勝校に対して接戦で無ければ順当に選ばれる。

 

・確定戦で同一県に敗戦(3/5/6枠)

重要度★★★★

確定戦とは「勝てば選抜確定ラインに乗る試合」のこと。2枠は決勝2校/4枠はベスト4の4校が基準なので、3枠(中国/四国)と5枠(関東)と6枠(近畿)が対象。例えば、関東や近畿なら準々決勝で同一県の校に敗れると、接戦であっても地域性の観点からほぼ落選(敗れた校の方が県順位が上なら勝った校の勝ち上がり次第)となる。選考の際に落とす理由としては明確である為、これが決定打で落選するケースも多い。

 

・同一県で21世紀枠選出校

重要度★★★★

一般枠を狙う当落線上の高校からすると、同一県の21世紀枠候補の存在は無視できない。基本的に「一般枠と21世紀枠は棲み分けている」とされているが、実際は被らないように「二者択一」の選考が多い。その最たる例として、同一県の長田が21世紀枠で選出された報徳学園(1点差)が市和歌山(コールド負け)より評価が下回ったケースもある。やはり地域性のバランスを強く意識すると、純粋な実力選考とはいかない。

 

・対戦校が次試合で大敗

重要度★★★★★

対戦校が勝ち上がるほど選考ライン校の評価は上がる(優勝で最大評価)。但し、対戦校が同一県の場合はより一層の勝ち上がりが求められる。裏を返せば、対戦校が次試合でコールド負けでもしようものなら相当厳しい立場となる。理不尽な話かもしれないが、その対戦校に敗れた校の力量が低いとされてしまうのが一般的。近畿/関東は準決勝進出時点で選抜確定ラインなため、対戦校が大敗しないか心臓に悪いものである。

 

・比較校の同一県の確定校が0(近畿)

重要度★★★★★

近畿では、大阪/兵庫は各1校ずつ。(京都+滋賀)と(奈良+和歌山)で各1校ずつは最低選出する傾向が強く、2003年の近大附/2007年の県和歌山商が初戦敗退で選出されたのもこれが理由。特に近大附に関しては準々決勝1点差の育英(兵庫1位)を押し出しての選出と、限りなく選考に好要素が揃う立ち位置でも「地域性」1つで落選してしまうのが近畿の怖いところだ。21世紀枠で地域性の穴埋めをするケースも多い。

 

・同一県に選抜確定校がいる

重要度★★★★★

計32個しかない選抜の椅子を同県で何個も陣取らないように配慮するためには、当落線上の高校を「地域性」の観点で振るい落とすのが一般的。例外もあり、県大会で下した相手が地区大会でより勝ち進んだ場合は、逆に選考で評価をあげる事もある。逆に同一県が選抜確定ラインの早い段階で大敗するほど「県レベルが低い」と判断され、選考において不利になる事もある。当選理由にも落選理由にもなり得る要素だ。

 

・県順位

重要度★★★★★

シードの有る地区を除いて、選考では1位校が絶対的な優位を得る。多少の点差/対戦相手の勝ち上がりで比較校より劣勢であっても、県順位の優位でひっくり返せるだけの要素となっている。裏を返せば落選理由の多くは「県順位が低い」事である。特に3位校はどんなにいい試合をしても厳しい。それでも、比較校の県順位も低い/コールド負け/地域性の不利などにより「消去法」で選ばれるケースも少なからずある。

 

・3校ルール(近畿)

重要度★★★★★

全国最多の6枠を抱える近畿ならではのルール。近畿では「同一府県から一般枠3校を出場させる事」は出来ない。地域性の偏りを防ぐ選抜の特色が強く反映されたルールである。例えば選抜確定のベスト4に同府県2校が進出した時点で、残り1校は準々決勝で1点差だろうが選考で真っ先に落選する。過去には大阪桐蔭/東洋大姫路などの有名校もこのルールで涙を飲んでいる。府県順位が1位/好投手がいようが影響しない。

 

・コールド負け(決勝は点差)

重要度★★★★★

選抜確定ライン以外でのコールド負けはあまりにも選考にとって痛い。特段の理由が重ならない限りは挽回不可である。2年前の横浜のように、好投手/県大会で下した相手が地区大会優勝などの好要素が重なれば少しは可能性も膨らむ。また、近畿では5枠目までに同一県の校がいない際にコールド負けでも最終枠で選ばれる事がある。例え、選抜確定ラインでもコールド負けで落選(近年だと創成館)の例もあるので要注意。