Ropenの野球話

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【地域性】阪神/京滋/奈和と21世紀枠って関係あるの?3校ルールとの関係性も。

こんばんは。

昨日の記事の補足みたいな記事になります。

ropen1205.hatenablog.com

昨日の記事で、近畿大会出場校は「コールド負けをしないこと」「名だたる強豪校相手に接戦を演じ爪痕を残すこと」の2つの重要性、加えて近畿大会未出場校でも伝統/学力は近畿ではかなり重んじられる傾向にある」という趣旨のお話をさせて頂きました。

 

今日の主眼は「地域性」についてです。上記の要素を踏まえた上で学校を評価する際にほぼ差がない場合の最終判断として、地域性が重んじられる選考がなされるケースは多いです。近畿では地域性を考慮する際に阪神(大阪+兵庫)/京滋(京都+滋賀)/奈和(奈良+和歌山)という3つのグループに偏りなく枠を配分することが望ましいとされています。近畿は6枠の為、各グループ2枠を目安に成績に応じて±1ぐらいになるように調整されることが多いです(コールド負けなど明らかに落選のケースを除く)。

 

例えば去年のケースについてお話します。

 

近畿ベスト4(阪神2枠/奈和2枠)

天理(優勝)

大阪桐蔭(準優勝)

履正社(ベスト4)

智辯学園(ベスト4)

 

この4校は確実に選ばれますよね。この時点では京滋0枠ですので、ベスト8から選出される2校を選ぶ際の考え方は「比較校が僅差なら」京滋の高校が有利になるとされています。

 

近畿ベスト8(阪神1枠/奈和1枠)

智辯和歌山(和歌山1位/●13-17)

明石商(兵庫2位/●3-4)

奈良大附(奈良2位/●0-14)

京都翔英(京都1位/●3-10)

 

結果的に近畿6枠に京滋の高校が選ばれることはありませんでした。この中で地域性を重視して選ぶならもちろん京都翔英となるところですけどコールド負けが全てですね。地域性が準々決勝の内容を覆す事例は稀ですので、あくまでも「内容が競った時の最終判断」として考慮されるものだと思っていて良いと思います。

 

但し、ここに21世紀枠が絡んでくると難しい選考となってきます。去年の21世紀枠の近畿推薦の前評判として一番高かった高校は奈良高校でした。去年の府県推薦校の中に近畿大会出場校がいない中での奈良ベスト4という成績/伝統と進学校という付加価値/3位決定戦で近畿大会優勝の天理相手に●1-2というスコアと推せるだけの理由が多かったこともありますし、奈良から21世紀枠で出場できた高校が過去に無い事もまた決定打として考えられていました。

 

しかし実際には滋賀の伊香高校が近畿推薦として選出され、結果的には京滋0枠のアンバランスが緩和されました。もちろん好投手がいた事/滋賀学園に完封&近江に●0-1というスコアが評価されたものでしょうけど、奈良県の高校は既に2校選抜確定で3校目として奈良を推薦しにくかったという「地域性」で敬遠された面もあるかと思います。コールド負けなので直接の関係はありませんが、奈良大附も「3校ルール」に抵触しており、例え1点差の敗戦だったとしても100%落選していたように思います。

 

以上のように同府県から3校を一般選出できない「3校ルール」と、グループの枠の偏りを防ぐ働きを持つ21世紀枠の選考は地域性の考慮が最大限なされたものであると考えています。以下に、21世紀枠が導入された2001年以降の選抜の枠組みを記していきます。

 

★は近畿推薦校を含む

▲は3校ルールで選考除外

(3校ルールが無くても無理な高校は対象外)

 

2001年…阪神4/京滋1/奈和3★

大阪桐蔭(大阪2位●2-8)

2002年…阪神4/京滋2★/奈和1

2003年…阪神2/京滋2/奈和3★

2004年…阪神3/京滋2/奈和2★

2005年…阪神3/京滋1/奈和3★

2006年…阪神3/京滋2/奈和2★

2007年…阪神4/京滋1/奈和1★

東洋大姫路(兵庫3位/●6-7)

2008年…阪神2/京滋2/奈和3★

2009年…阪神3/京滋2★/奈和2

大阪桐蔭(大阪3位/●2-3)

2010年…阪神3/京滋1/奈和3★

▲育英(兵庫2位/●0-2)

2011年…阪神3/京滋2★/奈和2

2012年…阪神3★/京滋2/奈和2

奈良大附(奈良1位/●1-2)

2013年…阪神3/京滋3★/奈和1

2014年…阪神2/京滋2/奈和3★

2015年…阪神1/京滋3/奈和3★

2016年…阪神3★/京滋2/奈和2

2017年…阪神3/京滋3★/奈和2

上宮太子(大阪1位/●3-11)

2018年…阪神1/京滋4★/奈和2

2019年…阪神3★/京滋2/奈和2

2020年…阪神3/京滋1★/奈和3

 

 3校ルールは割と起こりえる事例であり、特に2012年の奈良大附が落とされるのは地域性以外の何物でも無いことがわかると思います。但し、グループ分けした時に奈良大附が仮に6枠目(鳥羽)と入れ変わったとしても地域バランスは大きく崩れないんですよね。その為、3校ルールが機能してるかどうかは微妙なところです。1府県に偏らせない方策としてはアリかもしれませんが、2018年の滋賀3校(近江/彦根東/膳所)の選考との整合性が取れていない事が、3校ルールの意義を失わせているような気がします。

 

3校ルールの是非は別として、地域性と21世紀枠が無関係という訳では無いのは上の表からも分かると思います。

 

①同じ府県から3校選出は無い

②同じグループから4校選出はほぼ無い

③グループ0校だと確定?で近畿推薦が来る

 

覚えておきたいのはこの3点ですね。①は3校ルール/②は地域性の偏りの防止/③はかなりレア(2例)です。①~③の全てをミックスさせた選考として有名なのが2007年の選考になります。

 

近畿ベスト4(阪神3枠/京滋1枠)

報徳学園(優勝)

大阪桐蔭(準優勝)

北大津(ベスト4)

市川(ベスト4)

 

ここまでは確定でこの時点で兵庫は2校。

そして奈和からは0校。

 

近畿ベスト8(阪神1枠)

東洋大姫路(兵庫3位/●6-7)

北陽(大阪2位/●0-5)

智辯和歌山(和歌山2位/●3-10)

近江(滋賀1位/●6-13)

 

まずコールド負けの2校を除外。そして3校ルールにより東洋大姫路を除外した結果として、ほぼ消去法で北陽が選出。となると残り1枠をどこにするの?という年になりました。奈和枠を考えると智辯和歌山/県順位で優位な近江を選択する人もいるかと思います。しかし最終的な選択は初戦敗退の県和歌山商でした。

 

県和歌山商(和歌山1位/●3-5)

 

実は県和歌山商は近畿6枠目で選出される前に近畿推薦を得ています。近畿大会が終わった時点で奈和からの一般選出が絶望的という事もあり選出。結果として一般選出される形となりましたが、これほど総合的に地域性が強く反映された年は中々無いです。

 

近年、他に地域性が強く反映された事例としては2003年の近大附/2012年の洲本が有名ですね。近大附は初戦敗退ながらも大阪1位の恩恵と他に大阪の有力校がいない事で選出。洲本は府県推薦の近畿大会進出校3校を差し置いて兵庫4位で近畿推薦(兵庫3校がいずれも初戦敗退で選抜絶望だったのが反映された?)。

 

以上のように地域性を掘り下げると様々な事例が出てきます。その1つ1つに理由があり納得できないものも少なくは無いです。しかし万人が納得する選考というのは無理がありますので、一定のルールを作って順守する事によってある程度割り切れるように今の制度は出来ているように思います。その割り切りに必要になってくるのが「地域性」だと考えています。