【近畿大会】18校トーナメントの3年間&選抜を紹介。
こんばんは。
今日も近畿大会の選考について。
現在、近畿大会は大阪&兵庫は3校固定/滋賀&奈良は奇数年に3校(偶数年に2校)/京都&和歌山は偶数年に3校(奇数年に2校)の計16校となっており、シードは無く4勝すれば優勝となっています。過去のトーナメント制度は以下の通り。
①1955年~1976年
・計12校
・各府県2校
・4校がシード(1位優先)
・6~7枠の変動制
②1977年~1980年
・計14校
・各府県2校+大阪/兵庫の3位校
・2校がシード(1位優先)
・6~7枠の変動制
③1981年~1983年
・計18校
・各府県3校
・4校が1試合多い(2/3位優先)
・基本7枠固定
④1984年~1990年
・計14校
・各府県2校+大阪/兵庫の3位校
・2校がシード(1位優先)
・基本7枠固定
⑤1991年~2000年
・計16校
・現在の校数制度
・シード無し
・基本7枠固定
⑥2001年~
・計16校
・現在の校数制度
・シード無し
・基本6校固定
そして今回は③の3年分の選考について詳しく紹介していこうと思います。近畿大会と選考は年が違うので、1年ずれてるのをご留意ください。
・茶色はベスト16(1勝)
※は翌年の選抜成績
・1982年(阪神2/京滋2/奈和3)
【選抜校一覧】
①★箕島(和歌山1位)〇7-5(桜)
※ベスト8●0-1 PL学園
②★桜宮(大阪1位)●5-7(箕)
※初戦敗退●1-4 中京
③★PL学園(大阪2位)●2-3(箕)
※優勝〇15-2 二松学舎大附
④★西京商(京都2位)●3-6(桜)
※初戦敗退●1-3 早稲田実
⑤★瀬田工(滋賀3位)●2-7(箕)
※初戦敗退●0-11 明徳
⑥★郡山(奈良2位)●0-5(桜)
※ベスト8●3-8 二松学舎大附
⑦★大成(和歌山2位)●1-7(桜)
※2回戦敗退●0-1 中京
「公立決勝」はこの年が最後。選抜初出場を確実にした桜宮/3年前に春夏連覇を果たした最強公立の呼び声高い箕島の一戦は箕島に軍配。ベスト4ではこれまた選抜初出場を確実にした西京商/前年の近畿を制したPL学園という新鋭校/実力校の構図に分かれた。しかし選抜では実力校が存在感を発揮。桜宮/西京商は初戦で実力校に当たる不運もあり敗退したが、箕島vsPL学園は準々決勝まで勝ち上がり直接対決に。この試合を制したPL学園が優勝まで勝ち進んだ。郡山は近畿ベスト16での選出で不安視されたが、選抜ではベスト8まで勝ち進み実力を証明した。
【その他一覧】
①▲洲本(兵庫1位)●1-3(耐)
②▲比叡山(滋賀2位)●0-3(PL)
耐久(和歌山3位)●1-4(西)
智辯学園(奈良1位)●1-5(PL)
宇治(京都1位)●0-5(瀬)
近江(滋賀1位)●2-3(大)
三田学園(兵庫2位)●0-5(比)
洛星(京都3位)●2-7(箕)
村野工(兵庫3位)●4-6(郡)
奈良工(奈良3位)●0-2(西)
春日丘(大阪3位)●0-8(PL)
選考ではベスト4までが順当に4枠。5枠には地域性から滋賀勢を入れる上で比叡山と瀬田工の比較がなされたが、初戦/準々決勝の対戦相手などから瀬田工に。6枠はこれまた地域性から奈良勢で唯一1勝をあげた郡山。5/6枠と地域性が重んじられた選考となった。この時点で3校初戦敗退の兵庫勢の姿が無く7枠目で洲本も検討されたが、初戦で敗れた耐久が選考ラインに残っており逆転選出は難しいと判断され落選。ベスト8の耐久と大成の同県比較となった。ここでは県大会での直接対決の勝敗も加味されたか、大成が選ばれた。選抜で兵庫0校の年は初めてである。
・1983年(阪神4/京滋2/奈和1)
【選抜校一覧】
①★泉州(大阪2位)〇9-1(立)
※2回戦敗退●1-5 享栄
②★立命館(京都3位)●1-9(泉)
※初戦敗退●1-2 桜美林
③★長浜北(滋賀1位)●1-5(泉)
※初戦敗退●2-4 東北
④★上宮(大阪1位)●2-3(立)
※2回戦敗退●1-7 明徳
⑤★星林(和歌山1位)●3-5(立)
※初戦敗退●0-2 佐世保工
⑥★高砂南(兵庫3位)●0-4(上)
※初戦敗退●3-12 享栄
⑦★報徳学園(兵庫2位)●3-4(星)
※2回戦敗退●0-1 佐世保工
優勝した泉州は初選抜。今の近大泉州であるが当時はほぼ女子生徒という異色の高校でもある。初戦で翌年の選手権優勝校となる取手二を破り、嬉しい初白星も手にした。準優勝の立命館は25年ぶりの選抜。ベスト4の長浜北も初選抜/上宮も2年前の選抜ベスト4とはいえ3度目の選抜と、比較的目新しい面々となった。しかし、7校がベスト8に残る事は無く敗退。枠の多さを考えると非常に厳しい結果である。佐世保工/享栄がそれぞれ2勝ずつあげたが、この2校もベスト4に残れなかった事を考えると近畿全体のレベル向上に課題を残す年となった。
【その他一覧】
①▲吉備(和歌山3位)●1-5(泉)
②▲新宮(和歌山2位)●1-6(長)
京都西(京都1位)●1-2(泉)
智辯学園(奈良1位)●3-4(立)
三田学園(兵庫1位)●1-6(吉)
広陵(奈良2位)●0-4(泉)
山城(京都2位)●0-6(上)
彦根東(滋賀2位)●0-10(報)
大産大高(大阪3位)●1-3(長)
二階堂(奈良3位)●1-4(新)
栗東(滋賀3位)●1-3(高)
選考ではベスト4までが順当に4枠。5枠目以降は1勝をあげた和歌山3校/兵庫2校と、地域性◎の智辯学園の6校で計3枠を取り合うことに。まず和歌山の県大会にて吉備/新宮を下して優勝した星林が抜きんでて5枠。同様に兵庫の県大会にて強豪校を制した実力が加味され高砂南が6枠を得た。残る4校の内、去年の兵庫の例もあり地域性だけで推すには0勝では物足りない智辯学園がまず落選。最後に判断材料として使われたのは県レベルの差と県大会の試合数。兵庫2位はこの2点で和歌山勢を上回ると判断され、報徳学園が選ばれた。去年兵庫0校の反動もあったか。
【選抜校一覧】
①★PL学園(大阪1位)〇7-1(京)
※準優勝●0-1 岩倉
②★京都西(京都1位)●1-7(PL)
※2回戦敗退●1-10 PL学園
③★和歌山工(和歌山1位)●3-5(京)
※初戦敗退●2-4 都城
④★智辯学園(奈良1位)●4-7(PL)
※初戦敗退●3-9 拓大紅陵
⑤★私神港(兵庫1位)●2-9(京)
※2回戦敗退●1-3 都城
⑥★高島(滋賀2位)●0-3(和)
※初戦敗退●4-17 佐賀商
⑦★三国丘(大阪2位)●2-4(私)
※初戦敗退●5-6 日大三島
去年、近畿大会未出場に終わったPL学園が選手権優勝を経て戻ってきた。選抜でも3試合で34得点の猛打で夏春連覇も見えてきたが、残る2試合で1得点と打線が沈黙し惜しくも準優勝に終わった。それでも、残る近畿6校がベスト8に残れなかったことを考えると「近畿はPL1強」の印象をさらに強めた。近畿勢から2勝をあげた都城は、準決勝でPL学園に0-1に迫る近畿キラーぶりを見せた。初出場勢では、京都西は嬉しい選抜初勝利/高島は苦い大敗/三国丘は9回までリードもサヨナラ負けで惜しくも初勝利ならず。全体としては、去年同様に近畿の戦績は伸びなかった。
①▲近大附(大阪3位)●2-11(PL)
②▲花園(京都2位)●3-5(近)
明石商(兵庫2位)●2-7(智)
長浜(滋賀1位)●0-7(近)
畝傍(奈良2位)●5-7(高)
桐蔭(和歌山2位)●4-5(花)
市川(兵庫3位)●1-3(和)
柴野(京都3位)●0-8(PL)
天理(奈良3位)●3-10(京)
耐久(和歌山3位)●2-10(三)
八幡商(滋賀3位)●1-10(明)
選考では決勝2校と準決勝で接戦の和歌山工が3枠。もう1校のベスト4である近大附は府/近畿大会とPL学園に対して2試合23失点の大敗が問題視され、選抜確定ラインから外された。4~6枠は、PL学園に3点差の試合内容が評価された智辯学園が4枠。コールド負けながら兵庫1位が評価された私神港が5枠。5枠までにいない滋賀勢の中から1勝をあげた高島が6枠となった。7枠は1勝した校の中で、花園は近大附に敗れたため落選/明石商は同県の私神港の戦績が伸びず落選。三国丘は府大会でPL学園に0-1の接戦の内容が近大附を上回ると判断され7枠となった。