MVP争い(パリーグ)の行方/有力候補7人をピックアップ
こんばんは。
今回はパリーグ編となります。パリーグは混戦模様なため、どこが優勝するか如何でMVPの行方も大きく変わってくることと思います。その中でもソフトバンク/ロッテがゲーム差的に優勢となっているため、7人のピックアップもその点も重視して選出していきます。
※成績は9/14時点のものとなります。
打率 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | 出塁率 | OPS | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
柳田 悠岐 | 0.336 | 89 | 22 | 58 | 6 | 0.444 | 1.12 |
浅村 栄斗 | 0.292 | 78 | 22 | 74 | 0 | 0.415 | 1.018 |
マーティン | 0.248 | 64 | 20 | 54 | 6 | 0.389 | 0.913 |
中田 翔 | 0.255 | 68 | 24 | 80 | 1 | 0.345 | 0.914 |
吉田 正尚 | 0.36 | 95 | 11 | 50 | 5 | 0.456 | 1.005 |
近藤 健介 | 0.344 | 78 | 3 | 36 | 2 | 0.486 | 0.936 |
茂木 栄五郎 | 0.308 | 73 | 7 | 30 | 8 | 0.404 | 0.89 |
以上が7人の成績です。
次に、順番に選手ごとの寸評を3つずつ付け足していきます。
※マーク(◎>〇>▲>△>×/☆)と個人枠で1人の計7人です。
◎柳田 悠岐(打率3位/安打3位/本塁打2位/出塁率3位/OPS1位)
・毎年のようにMVP候補にあがり、今年はOPSが自己最高ペース
・MVP候補の中では最もバランスの取れた数字
・既にMVP受賞経験があり、優勝を逃すとやや厳しいか
優勝争いが混沌とする中で、ソフトバンクandロッテの中で最も優秀な数字を残している選手です。これほどの実力者ながらMVP1回なのが意外なぐらいにハイレベルな成績を残し続けていますが、今年2018(打率.352/OPS1.092)同様に好成績ながらチーム順位に泣かされる可能性もあります。特に成績面で対抗馬筆頭となる浅村の楽天が優勝すると厳しくなってきます。ただ、浅村以外の候補とは優勝を逃しても張り合えるほどの突出した成績ですので、最有力なのは間違いないでしょう。
〇浅村 栄斗(本塁打2位/打点2位/OPS2位)
・二塁手としての打撃成績は歴代でも屈指
・柳田との比較でMVP未受賞が追い風となるか
・タイトル/優勝のどちらかは獲得し印象を強くしたい
2018に打点王含む3割30本100打点を達成しながらも、柳田同様にMVPを逃した選手が2年ぶりのチャンスです。山田が不調な今年は現役最高の二塁手として本塁打/打点の二冠を視野に入れていますが、特に本塁打王争いには柳田も加わっているためMVPを近づけるには是が非でも取りたいタイトルとなります。そして浅村の最大の利はMVPが未受賞なこと。少しでも成績を上げて柳田に肉薄していきたいところです。
▲マーティン
・ロッテ優勝争いの軸となる走攻守で優れた選手
・本塁打以外でタイトルに絡むのは難しいか
・低打率を高出塁率でどこまでカバーできるか
最もタイトルに近い本塁打もリーグ5位(4本差)ながらチーム内に突出した成績の選手がいないことから、ロッテが優勝すればマーティンの可能性が高いのではないでしょうか。また走守でも魅せるプレーが多く、外国人に多い打撃専ではなく様々な場面で貢献できる選手というのも好印象です。ロッテの選手で本塁打王となればインパクトは大きいですが、同様に高出塁率とはいえ今の打率ではMVPにはちょっと…と感じる人もいるのではないでしょうか。
△中田 翔(本塁打1位/打点1位)
・打低ホームで2部門トップ
・同チームの近藤と票が分散するかも
キャリアハイとなる2013(打率.305/OPS.932)はチームが最下位だったこともありMVP投票では黙殺されましたが、第二のキャリアハイとなりつつある今年は2冠を狙える位置にいます。同チームには近藤がいますが、どちらを推すかはタイトル数次第でしょうか。スラッガータイプの割には出塁率が他の候補者よりかなり落ちるのは気がかりですが、その積極的な姿勢が打率以上の打点の多さを生んでいるという側面もあると思います。
×吉田 正尚(打率1位/安打2位/出塁率2位/OPS3位)
・四球/三振の割合が傑出したリーディングヒッター
・ほぼ打撃専の中でHRが伸びず爆発力は薄め
・チームが最下位の可能性が高い
打撃の精密度は四球47に対し三振17という数字が物語るように、歴代でも目を見張るような数字です。その完成度の高さと前後の打者の低迷もあり勝負を避けられる機会が多く、本塁打/打点の数字が伸びないのが痛手となっています。それ以上に痛いのはチームの低迷。 モチベーション的な部分での成績の落ち込みが懸念されますが、去年も最後まで首位打者争いを展開したように個人成績のみに集中できる環境が良い風に作用すれば問題ないと思われます。
☆近藤 健介(打率2位/出塁率1位)
・四球67/出塁率.487は2位を大きく引き離す出塁マシーン
・中田との票の分散の可能性
・吉田以上に本塁打/打点が伸びず、とにかく出塁あるのみ
規定未達ながら2017(出塁率.567)という歴史的な数字を残し、その翌年から3年連続で出塁率が4割を超え去年は最高出塁率を手にしました。今年も2年連続のタイトルとなる可能性が高まる一方で、本塁打が2桁の年は無く二塁打でカバーしているものの長打率はリーグ11位と候補者の中では一番下になっています。それ故に打点も伸びないので、出塁率をどれだけ武器にできるかの1点に注目していきたいです。
※茂木 栄五郎
・遊撃/三塁の2ポジションをこなしながらもバランスの良い成績
・浅村に肉薄するためにはもう少し打撃成績をあげたい
・タイトルには厳しい
総合力の高さと汎用性の高さから個人枠でのせました。同チームの浅村と比較すると厳しいですが、走攻守で穴のない遊撃手(今は三塁手)は希少な存在ですので後半戦の成績の伸び次第では… といった感じです。ただ9月が絶不調(打率.196/OPS.653)ですので、あくまでも不調から脱し8月までの調子に戻れば…という期待枠で見てます。同チームには鈴木もいますが、茂木同様に9月に調子を落とし一塁メインということもあり茂木の方を推しています。
セパ7人ずつあげてみましたが、実際のところMVP争いとなっても2~3人の争いになると思います。その中でセリーグは岡本/パリーグは柳田かなという感想です。7人あげたのはまだ1か月以上試合がありますので、怪我離脱や好不調の波も考慮して多くの可能性を踏まえた上での人数ですね。計14選手の今後に注目して見ていきたいです。