MVP争い(セリーグ)の行方/有力候補7人をピックアップ
こんばんは。
今回は記事第一弾と致しまして、セリーグのMVP争いに関して書いていきたいと思います。次の記事ではパリーグのMVP争いに関して取り上げていきます。主観が大きく反映される記事になるかと思いますので、その点はご容赦ください。
皆さんご存じの通り、MVPの受賞に関しましては優勝チームの選手である事例がほとんどであり、非優勝チームの選手には主要タイトルを複数獲得/何らかの部門で新記録/走攻守の三拍子において突出した数字(トリプルスリー)など、相当なレベルの数字が求められてきます。2000年以降で非優勝チームからMVPを受賞した人数は3人(2008岩隈/2013バレンティン/2014金子)と相当狭き門となっています。
この事を前提にお話しさせて頂きますと、セリーグの場合は巨人の独走で幕切れとなる可能性が高まっているため、巨人の選手がMVP受賞者の軸となってくることは間違いないと思います。但し、上記の通り「主要タイトルを複数」獲得する可能性のある選手を除外して考えるのは早計かなという事で、今回の記事では個人的に7人の選手をピックアップさせて頂き、お話しさせて頂こうかなと思います。
※成績は9/14時点のものとなります。
打率 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | 出塁率 | OPS | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
岡本 和真 | 0.272 | 74 | 21 | 60 | 1 | 0.347 | 0.92 |
丸 佳浩 | 0.281 | 71 | 15 | 46 | 5 | 0.367 | 0.9 |
村上 宗隆 | 0.329 | 85 | 12 | 51 | 5 | 0.439 | 0.993 |
サンズ | 0.302 | 67 | 18 | 53 | 1 | 0.398 | 0.989 |
佐野 惠太 | 0.354 | 101 | 11 | 53 | 0 | 0.416 | 0.952 |
鈴木 誠也 | 0.298 | 78 | 17 | 45 | 2 | 0.402 | 0.971 |
防御率 | 勝数 | 勝率 | 投球回 | 奪三振 | 完投 | QS | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
菅野 智之 | 1.44 | 10 | 1 | 87.1 | 83 | 3 |
10 |
以上が7人の成績です。
次に、順番に選手ごとの寸評を3つずつ付け足していきます。
※マーク(◎>〇>▲>△>×/☆)と個人枠で1人の計7人です。
◎岡本 和真(本塁打1位/打点1位)
・首位を独走するチームの4番で印象面も抜群
・本塁打/打点の2冠も視野に入る
・丸/菅野とは異なりMVP未受賞
MVPの最右翼は岡本と考えます。打撃専の選手にしては打率/出塁率でやや物足りなさを感じますが、優勝チームの4番であるという勲章とMVP未受賞という経歴がMVPを後押しすると予想します。ただ無冠であるのとタイトルを1つ取っておくのではかなり印象が変わってきますので、本塁打か打点のどちらかは取りたいところです。
〇丸 佳浩
・岡本同様、首位チームの主軸としての存在感
・2度のMVP受賞経験があり、今年は当時の成績を下回る数字
・序盤の不振が影響し、タイトル無しが濃厚
岡本の対抗馬は丸となりそうです。序盤戦では坂本と共に成績が低迷し打率が2割近辺で推移していましたが、中盤戦以降の大爆発でチームの優勝を大きく後押ししました。亀井が半レギュラー/陽に至っては3軍降格という外野陣の中で唯一レギュラーの地位として君臨しているのもプラスです。ただMVPを既に2度受賞していますので、当時の成績を上回る数字を求められる中でタイトル無しという点がネックです。
▲村上 宗隆(打率2位/出塁率1位/OPS1位)
・打撃の総合力ではセリーグナンバーワン
・去年の新人王/20歳の成績としては異色の数字
・本塁打率の減少で爆発力はやや薄め
巨人を除くチームからの最有力選手となると村上の名前をあげたいです。去年の新人王で知名度を上げ今年は打率を1割近くあげるなど、打撃に関しては20歳にして既に完成の域に近いです。山田が不振に喘ぎ、主力選手の怪我が多発する中でマークがきつくなっても成績を残せるのは素晴らしいの一言です。ただ本塁打率が去年より低下しており、最下位でMVPを受賞したバレンティンのように少しでも本塁打数が増えてくると面白い存在になると思います。
△サンズ(本塁打2位/打点3位/OPS2位)
・9月の爆発力が続けば3冠王も?
・どん底だったのチームを救う打棒は印象的
・宿敵巨人戦(打率.226/OPS.771)とチーム別成績で一番低い数字
今年の新外国人の中でMVPをあげるとすればサンズになるでしょう。開幕当初はボーア/マルテの予備という扱いで2軍スタートでしたが、7月の昇格から少しずつ数字が上昇し9月は(打率.405/OPS1.315)と大活躍。野手助っ人に毎年悩まされるチームの救世主として、チームを2位まで押し上げる軸となりました。しかしながら対巨人戦の成績が奮わず、対戦成績を良化する存在となれなかったのが悔やまれるところです。対巨人戦の数字がついてくればタイトル獲得も近いでしょう。
×佐野 恵太(打率1位/安打1位/打点3位/出塁率2位)
・筒香の後釜としてレギュラー初年度ながら穴を感じさせない活躍
・特に打率が傑出しており、4冠の可能性も
・同タイプの村上との比較で印象面が薄め?
今年最大のサプライズ選手とも言える選手です。去年まではほぼ代打の出場で対左の成績が悪い事がレギュラーへの弊害となっていましたが、今年は対左(.380)と開花し筒香のポジションを継ぐにふさわしい選手となりました。またタイトルも最大4冠の可能性を残すなどMVP候補としてあげられてもおかしくないですが、サンズ同様に対巨人戦の成績(打率.227/OPS.568)が悪く、成績で似たようなタイプの村上と比べて印象面でやや薄いかなと感じます。
☆鈴木 誠也
・過去5年にわたりMVP級の活躍
・8月以降の成績が低迷
・丸同様にタイトル無しの可能性が高い
広島3連覇の中心でありながら中々MVPのタイトルに恵まれなかった存在ですが、チームが低迷する今年もまたMVP級の成績を残しています。8月以降の成績の低下はチーム低迷によるモチベーションの低下とも言われていますが、逆に言えば波に乗ると手のつけられない存在でもあります。タイトルに引っかからない限りはMVPの可能性も0でしょうが、近年の成績的にもまた数字を上げてくることと思います。
※菅野 智之(防御率&勝数&勝率1位/奪三振&完投&QS2位)
・今年は2度の沢村賞受賞時の成績を上回るペース
・投手4冠/シーズン無敗など、絶大な印象を残す可能性も
・過去にMVP受賞経験があり、岡本に票が流れる?
野手と投手を単純比較するのが難しいので、菅野を個人枠としています。投手としてはどの部門でも傑出した数値を誇り、何個タイトルを取れるかがMVP獲得の焦点になってきています。またメジャー挑戦となれば、花向けとしての票が流れることも予想されます。岡本との票の分け合いになりそうですが、後は個々の考え次第でしょう。未受賞者にあげたい思惑が強ければ岡本/成績&タイトルの見栄えを重視するなら菅野という感じでしょうか。
以上、7選手に寸評を入れてみました。
長くなりましたが読んでくださりありがとうございます。
皆さんが予想するMVP選手は誰でしょうか?